デュアルカリンバとは?上段に半音を重ねた34キーの2層カリンバ。17キーとの違いと買う判断基準

dual-kalimba カリンバ
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デュアルカリンバとは、金属のキー(鍵盤)を上下2段に並べたカリンバのことです。下の段は普通の17キーのカリンバと同じドレミの並びで、上の段にピアノの黒鍵にあたる半音(♯・♭)が並びます。多くは合わせて34キーで、「2層カリンバ」「ダブルレイヤー」「34キー半音階カリンバ」と呼ばれるものは、ほぼ同じ楽器です。

17キーでは弾けなかった曲が弾ける代わりに、重く、値段も高く、上段の弾き方に慣れが要ります。メーカーの製品ページ、カリンバの奏者の解説、種類のまとめ記事を合わせて5本読み比べ、デュアルカリンバの仕組み、17キーとの違い、買うかどうかの判断基準、買ったあとに困ること、半音を出すほかの方法の順に書きます。

デュアルカリンバとは。下段がドレミ、上段が半音の2層構造

カリンバは、木の箱や板に細い金属の棒を並べて、親指で弾いて鳴らすアフリカ生まれの楽器です。普通の17キーは、ハ長調のドレミファソラシだけが2オクターブ強並び、ピアノの黒鍵にあたる音(ファ♯やシ♭)がありません。デュアルカリンバは、その17キーの上にもう1段のブリッジを重ね、黒鍵の音を上段に並べたものです。合計34キーで、音域はF(ファ)からF(ファ)までの約3オクターブが標準です。

下段だけを弾けば17キーと同じ感覚で弾け、上段を使うと転調や臨時記号のある曲も弾けます。3段に重ねて41キーにしたものもあり、これも同じ仕組みの「多層カリンバ」です。

17キーとの違い。音域・半音・重さ・価格・難しさ

項目 17キー(1層) デュアル34キー(2層)
音の並び ハ長調のドレミのみ。半音なし 下段にドレミ、上段に♯・♭の半音
音域 約2オクターブ強 約3オクターブ(F〜F)
弾ける曲 ハ長調に直した曲、童謡、ゆっくりした曲 転調や臨時記号のあるポップス、映画音楽、ジャズ
重さ 200〜400g 500〜700g。長く持つと手が疲れる
価格 2,000〜8,000円 9,000〜25,000円
難しさ 1週間で1曲弾ける 上段を狙う練習が要る。17キーの経験があると早い
楽譜 数字譜が豊富 対応する楽譜が少ない。自分で書き足す

一番の違いは「半音があるか」で、次が「重さ」です。上段のぶん本体が厚く重くなり、片手で支えて弾く時間が長いと手首に来ます。音の数が2倍になるので、キーの間隔が狭く、上段の狙った音を弾く練習が要ります。

デュアルカリンバを買うかどうかの判断基準。4つ

基準1 弾きたい曲に♯や♭が出てくるか

まず楽譜を見ます。弾きたい曲がハ長調の童謡や唱歌、ゆっくりした曲なら17キーで足り、デュアルは要りません。ポップスや映画音楽で転調がある、途中に♯や♭が何度も出てくる曲を弾きたいなら、デュアルが答えです。曲の途中に1〜2か所しか半音が無いなら、あとで書く「半音を無視する」方法で17キーのまま弾けます。

基準2 17キーを3か月以上弾いたか

カリンバの奏者の多くが、最初の1台は17キー、半音が欲しくなったら2台目にデュアルを勧めています。17キーでキーの位置を見ずに弾けるようになってから上段を足すと、上段の位置がすぐ体に入ります。最初からデュアルを買うと、下段だけ使って17キーとして弾き始める形になり、それでも問題はありません。

基準3 500〜700gを支えて弾けるか

デュアルは17キーの2倍近い重さです。手の小さい人や、長く弾いて手首が疲れやすい人は、膝の上や机に置いて弾く前提で選びます。箱型より板型(ソリッド)のほうが薄く、上段との高さの差も小さくなります。

基準4 1万〜2万円の予算と、チューニングの手間を許せるか

デュアルは9,000円前後から2万円台で、17キーの3〜5倍です。キーが34本あるぶん、届いたときの音のずれも起きやすく、付属のハンマーで自分で合わせる前提で買います。チューナーのアプリを入れて、1本ずつ合わせる作業に30分ほどかかります。

買ったあとに困ること。上段の弾き方、チューニング、楽譜

上段のキーは下段より奥にあり、親指の爪の先で弾きます。最初は下段だけでハ長調の曲を弾き、慣れたら上段を1音だけ混ぜる曲から始めると、上段の位置が体に入ります。キーに貼る音階シールが付属していれば、上段に♯・♭の表示を貼っておくと迷いません。

チューニングは、スマホのチューナーアプリで1本ずつ音を見て、高ければキーを奥へ、低ければ手前へハンマーで少しずつたたいて動かします。「チューニング済み」と書かれた商品でも、輸送で狂うことがあるので、届いた日に全部のキーを確かめます。楽譜は17キー用の数字譜がそのまま下段に使え、上段の音は自分で印を付け足します。

手入れは17キーと同じで、弾いたあとに指の脂を布で拭き、湿気の少ない場所でケースに入れて保管します。キーが34本あるぶんさびの出る場所も増えるので、月に1回は全部のキーを拭き、音のずれが無いかチューナーで確かめます。

半音を出すほかの方法。デュアルを買わずに済ませる3つ

  • 半音を無視する:ファ♯ならファかソを弾く。流れが止まらなければ聞いている人は気にならない。曲に1〜2か所ならこれで足りる
  • 磁石を付ける:キーの先に小さな磁石を付けると音が下がり、ソをファ♯にできる。ただし元のソの音は無くなる
  • チューニングし直す:その曲だけ必要なキーを半音下げて合わせる。曲ごとに戻す手間がある

この3つで足りない、つまり曲の途中で半音が何度も出てくる、転調がある、という段階になったときが、デュアルカリンバを買う時期です。逆に言えば、そこまではいらない楽器なので、最初の1台に無理に選ぶ必要はありません。

デュアルカリンバは「半音の要る曲を弾きたくなったときの2台目」

デュアルカリンバとは、17キーの上に半音の段を重ねた34キーの2層カリンバで、転調や♯・♭のある曲が弾ける代わりに、重く、高く、上段の練習が要る楽器です。弾きたい曲に半音が何度も出てくるか、17キーを3か月弾いたか、500〜700gを支えられるか、1万〜2万円とチューニングの手間を受け入れられるか。この4つが「はい」なら買い、まだなら17キーで半音を無視して弾き続けるのが、奏者の勧める順番です。

今の楽譜を1曲開いて、♯と♭の数を数えてみてください。2か所以下なら17キーのまま、それ以上ならデュアルカリンバを候補に入れるときです。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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