シンセサイザーとは?英語の意味と音を作る仕組み

what-is-synthesizer シンセサイザー
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シンセサイザーとは、英語の「synthesizer(シンセサイザー)」で、「synthesize(合成する)」に「-er(〜する物)」が付いた言葉です。日本語にすると「音を合成する機械」で、ピアノやギターの音を録って鳴らすのではなく、電気の波を組み合わせて音そのものを作り出す楽器を指します。鍵盤が付いている物が多いので「キーボードの一種」と思われがちですが、鍵盤は音を出すためのスイッチで、本体は音を作る回路のほうです。

楽器メーカーの入門解説、音楽制作の専門サイト、電子楽器の歴史をまとめた資料を合わせて5本読み比べ、言葉の意味、音が作られる仕組み、種類、キーボードとの違い、初めて音を作る手順を番号で、初心者が最初の1台を選ぶときに見る点まで書きます。

シンセサイザーの意味。英語のsynthesizeは「合成する」

言葉 読み 意味
synthesize シンセサイズ 合成する、まとめ上げる。化学の「合成」と同じ語
synthesizer シンセサイザー 合成する物。音を電気的に合成する楽器
synth シンセ synthesizerの略。英語でも日本語でもこう呼ぶ
analog synthesizer アナログシンセサイザー 電気回路そのもので波を作る型
software synthesizer ソフトウェアシンセサイザー パソコンの中で計算して音を作る型。「ソフトシンセ」

シンセサイザーが「合成する物」と呼ばれるのは、音の3つの要素である「高さ」「明るさ」「音量の変化」を、別々の部品で作ってから1つに合わせるからです。ピアノは弦を叩けばその3つが一度に決まりますが、シンセサイザーは1つずつ自分で決められるので、この世に無い音も作れます。1960年代にアメリカのロバート・モーグが鍵盤付きの製品を作り、1970年代に日本のローランド、コルグ、ヤマハが安く小さい製品を出して、世界中に広まりました。

音が作られる仕組み。3つの部品を順につなぐ

部品 英語 役目 たとえるなら
オシレーター Oscillator(VCO、発振器) 音の元になる波を出す。波の形(ノコギリ波、矩形波、三角波、サイン波)で音の性格が決まる 声帯
フィルター Filter(VCF) 波の高い成分を削って、明るい音か、こもった音かを決める 口の形
アンプ Amplifier(VCA) 音量を決める。鍵盤を押してから離すまでの音量の変化もここで付ける 息の強さ
エンベロープ Envelope(ADSR) 立ち上がり、減衰、持続、余韻の4つで音の時間変化を決める 音の輪郭
LFO Low Frequency Oscillator ゆっくりした波で音を揺らす。ビブラートやワウワウを作る 手の震え

音は「オシレーター→フィルター→アンプ」の順に流れ、エンベロープとLFOがそれぞれの部品を時間で動かします。この流れは、1970年代のアナログ機から現在のソフトシンセまで変わっていません。初めての人が覚えるのは、この5つの名前と順番だけで足ります。

種類は3つ。アナログ、デジタル、ソフトウェア

種類 音の作り方 長所 短所 価格の目安
アナログ 電気回路そのもので波を作る 太くて温かい音。つまみを回すとすぐ音が変わる 音色を保存しにくい機種がある。同時に出せる音数が少ない 5〜30万円
デジタル 計算で波を作る。PCM(録った音)やFMなど ピアノや管楽器の音も出せる。音色を何百も保存できる 画面とボタンの操作が多く、音作りの入口が分かりにくい 3〜30万円
ソフトウェア パソコンやスマホの中で計算する 安い、無料もある。種類が無限にある 鍵盤とパソコンが別に要る。つまみを触る楽しさが薄い 無料〜3万円

アナログとデジタルの境目は近年あいまいで、アナログの回路をデジタルで再現した「バーチャルアナログ」や、両方を1台に積んだ機種が増えています。初めて買うなら、つまみが前面に並んでいて、回した結果が音ですぐ分かる機種が上達を早めます。画面の中のメニューをたどる機種は、仕組みを覚えてからのほうが使いこなせます。

キーボードや電子ピアノとの違い。音を作れるかどうか

見た目が似ている3つの楽器は、目的が違います。電子ピアノはピアノの音と弾き心地を再現する楽器、キーボード(電子キーボード)は用意された数百の音色を弾く楽器、シンセサイザーは音色そのものをつまみで作り変える楽器です。キーボードにも「シンセ」の音色は入っていますが、フィルターやエンベロープを自分で動かす前提で作られていないので、音を作るならシンセサイザーを選びます。

初めて音を作る手順。7つの番号どおりに回す

  1. 「イニシャル」か「ベーシック」と名前の付いた素の音色を呼び出す。何も加工されていない音から始めると、つまみの効きが分かる
  2. オシレーターの波形をノコギリ波にする。一番倍音が多く、フィルターの変化が分かりやすい
  3. フィルターのカットオフを一番右から左へゆっくり回す。明るい音がこもった音に変わるのを聞く。ここがシンセサイザーの一番の面白さ
  4. レゾナンスを少し上げる。カットオフの位置の音が強調されて、「ミョーン」というシンセらしいクセが出る
  5. エンベロープのアタックを上げる。鍵盤を押してから音が大きくなるまでがゆっくりになり、弦楽器やパッドの音に近づく
  6. リリースを上げる。鍵盤を離したあとの余韻が伸びる。逆に下げると、短く切れるベースやリズムの音になる
  7. LFOをフィルターにかけて、速さを変える。音が周期的に揺れる。ゆっくりなら波、速ければビブラートになる

この7つを一度回せば、ベース、リード(メロディー)、パッド(背景の和音)の3種類の音は自分で作れます。市販の音色も、ほとんどはこの7つの組み合わせに、エフェクトを足しただけです。音が出なくなったら、カットオフを右に戻し、アンプのエンベロープのサスティンを上げると戻ります。

初心者が最初の1台を選ぶときに見る4つ

  • つまみが前面に並んでいるか:カットオフ、レゾナンス、エンベロープが専用のつまみで動かせる機種。画面の中に隠れていると音作りが続かない
  • 同時に鳴らせる音の数(ポリフォニック):和音を弾くなら4音以上。ベースやリードだけなら1音(モノフォニック)でも足りる
  • 鍵盤の数:25鍵は机に置ける。37鍵で両手が使える。49鍵以上はピアノの練習も兼ねられる
  • スピーカーとUSB:スピーカー内蔵なら買った日に鳴らせる。USBがあればパソコンの音楽ソフトにそのままつなげる

価格は、つまみの多いアナログ機の入門が5〜8万円、スピーカー付きの小型デジタル機が3〜6万円、ソフトシンセと鍵盤の組み合わせが2〜4万円が目安です。

シンセサイザーは「音を合成する楽器」。仕組みは3つの部品

シンセサイザーとは、英語のsynthesize(合成する)から来た「音を合成する楽器」で、オシレーターで波を作り、フィルターで明るさを決め、アンプで音量を決め、エンベロープとLFOで時間の変化を付けます。種類はアナログ、デジタル、ソフトウェアの3つで、キーボードや電子ピアノとの違いは「音色を自分で作れるか」です。7つの手順でつまみを回せば、ベースもリードもパッドも初日に作れます。

まず、手元にキーボードや音楽アプリがあれば、「フィルター」か「カットオフ」と書かれたつまみを探して、右から左へ回してみてください。音がこもっていくその変化が、シンセサイザーの「合成」の入り口です。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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