シンセサイザーを英語でどう書くのか、発音はどうなるのか、急に分からなくなることがありますよね。
シンセサイザーの英語はsynthesizerで、「合成するもの」という意味です。英語のつづりと発音、略し方、それから楽器としてどうやって音を作るのかまで、順番に紹介します。
シンセサイザーの英語はsynthesizerで意味は合成するもの
シンセサイザーは英語でsynthesizerと書きます。synthesize(合成する)に、「〜するもの」を表すerを付けた言葉で、そのまま訳すと「合成するもの」です。
synthesizeのもとになったsynthesisは、ギリシャ語で「いっしょに置く」という意味の言葉です。いくつかの音の要素を組み合わせて1つの音を作るので、この名前が付きました。
国語辞典では、シンセサイザーは「電子回路を使って音を合成する装置」と説明されています。多くは鍵盤が付いていて、楽器として使われます。
英語の辞書でも、synthesizerは「電子的に音を作り出す楽器」と書かれています。英語でも日本語でも、指しているものは同じです。
synthesizerの英語の発音はスィンササイザーに近い
synthesizerの英語の発音は、カタカナで書くと「スィンササイザー」に近いです。日本語の「シンセサイザー」のまま話すと、英語を話す人には少し伝わりにくいことがあります。
発音記号は、アメリカ英語で /ˈsɪn.θə.saɪ.zɚ/、イギリス英語で /ˈsɪn.θə.saɪ.zə/ です。
synthesizerの発音はアクセントを最初のsynに置く
強く読むのは、最初の「スィン」の部分です。日本語のように平らに読まず、「スィン」を強く、あとは軽く流します。
2つ目の音のthは、舌の先を歯に軽く当てて出す音です。「セ」ではなく「サ」に近い弱い音になるので、「スィンササイザー」と聞こえます。
イギリス英語ではsynthesiserとつづることもある
イギリス英語では、zをsに変えたsynthesiserというつづりもよく使われます。organiseやrealiseと同じで、イギリスとアメリカのつづりの違いです。
どちらも間違いではありません。日本の学校英語や楽器メーカーの英語ページでは、アメリカ式のsynthesizerを見ることが多いです。
シンセサイザーは英語で略してsynthと呼ぶことが多い
英語を話す人は、シンセサイザーを略してsynthと呼ぶことが多いです。日本語で「シンセ」と略すのと同じです。
synthの発音は /sɪnθ/ で、カタカナにすると「スィンス」に近い音です。最後のthは、舌を歯に当てたまま息を出して終わります。
synthは、ほかの言葉とくっついて音楽の言葉にもなります。英語の曲紹介や楽器の説明でよく見るものを表にまとめました。
| 英語 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| synth bass | シンセベース | シンセサイザーで出す低い音のベース |
| synth pad | シンセパッド | 後ろでふわっと長く鳴る和音の音 |
| synth-pop | シンセポップ | シンセサイザーを中心にしたポップス |
| soft synth | ソフトシンセ | パソコンの中で動くシンセサイザー |
| modular synth | モジュラーシンセ | 部品ごとに分かれていてケーブルでつなぐシンセサイザー |
英語の記事や動画でsynthという言葉が出てきたら、ほとんどの場合は楽器のシンセサイザーのことです。
シンセサイザーは3つの部分を組み合わせて音を作る
シンセサイザーは、音のもとを作る部分、音色を削る部分、音の大きさを変える部分の3つで音を作ります。英語の名前の「合成するもの」は、この組み合わせのことです。
アナログシンセサイザーの説明書やパネルには、英語の略語が並んでいます。意味が分かると、つまみを回したときに何が変わるのかが分かりやすくなります。
- VCO(Voltage Controlled Oscillator)で、のこぎり波や矩形波などの音のもとを出す
- VCF(Voltage Controlled Filter)で、高い音の成分を削って音色を丸くしたり明るくしたりする
- VCA(Voltage Controlled Amplifier)で、音の大きさを変える
ここに、EG(Envelope Generator、エンベロープ)を組み合わせます。鍵盤を押してから音が大きくなるまでの速さや、離したあとに音が消えるまでの長さを決める部分です。
ピアノのように押した瞬間に大きく鳴って消えていく音も、バイオリンのようにゆっくり大きくなる音も、エンベロープの設定で作れます。
この3つの部分を実際に触って覚えるなら、つまみの少ない小さなアナログシンセが分かりやすいです。コルグのvolca keysは、VCOやVCFのつまみがパネルに並んでいて、回すとすぐに音が変わります。
VCOとVCFのつまみを回して音作りの仕組みを覚えられる小さなシンセサイザー
アナログシンセとデジタルシンセの違いは音の作り方
アナログシンセは電気の回路そのもので音を作り、デジタルシンセは計算で音を作ります。英語ではanalog synth、digital synthと呼び分けます。
最初に広まったシンセサイザーは、ロバート・モーグが作った電圧で音を操るアナログの機械でした。部品を大きな箱に並べてケーブルでつなぐ形で、日本では大きさから「タンス」と呼ばれたこともあります。
そのあと、計算で音を作るFM音源や、楽器の音を録音して使うサンプリング(PCM音源)などのデジタル方式が広まりました。ピアノやストリングスの音をそれらしく鳴らすのは、デジタル方式のほうが得意です。
アナログ方式の音は、太くて少し揺れがあると言われます。デジタル方式は音の種類が多く、同じ音を何度でも同じように出せます。
最近は、アナログの回路とデジタルの音源を1台に入れたシンセサイザーもあります。コルグのminilogue xdは、アナログの音のもとにデジタルの音源を足して音を作れる37鍵のシンセサイザーです。2つの方式の音を1台で聞き比べたい人に合います。
KORG ポリフォニック アナログ シンセサイザー minilogue xd
アナログとデジタルの音を1台で聞き比べられるシンセサイザー
シンセサイザーとキーボードの違いは音を作り変えられるかどうか
シンセサイザーは音のもとから自分で作り変えられる楽器で、家庭用のキーボードは決まった音色を選んで弾く楽器です。見た目はどちらも鍵盤ですが、ここが大きく違います。
電子オルガンや家庭用キーボードは、ピアノやオルガンなどの音色が最初から入っていて、その中から選んで使います。シンセサイザーは、音の立ち上がりや消え方、明るさまで弾く人が細かく変えられます。
ややこしいのは英語のkeyboardという言葉です。英語のkeyboardは鍵盤楽器全体を指すので、バンドのkeyboardistがステージで弾いているのは、たいていシンセサイザーです。
反対に、鍵盤の付いていないシンセサイザーもあります。音を出す部分だけの機械は、英語でsound moduleやtone generator、日本語では音源モジュールと呼ばれます。
鍵盤付きで持ち運びもしやすいシンセサイザーなら、コルグのmicroKORG 2が分かりやすい例です。37鍵の小さな鍵盤で電池でも動き、マイクで話した声を電子的な声に変えるボコーダーも付いています。
37鍵で電池でも動くボコーダー付きのシンセサイザー
シンセサイザーの英語は3つの単語を覚えれば十分
シンセサイザーの英語で覚えておくのは、synthesizer、synth、synthesizeの3つだけで大丈夫です。
- synthesizer(スィンササイザー)は楽器のシンセサイザー
- synth(スィンス)はsynthesizerの略で、英語の会話や曲紹介でよく使う
- synthesize(スィンササイズ)は「合成する」という動詞で、名前のもと
英語で話すときは、最初の「スィン」を強く読むことだけ気をつけてみてください。日本語の「シンセサイザー」より、ずっと伝わりやすくなります。
楽器としてのシンセサイザーに興味がわいたら、音のもとを作るVCO、音色を削るVCF、音量を変えるVCAの3つを覚えておくと、どの機種の説明も読みやすくなります。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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